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ナイトブラの着用は乳癌リスクがあるって本当?ナイトブラと乳癌の関係性

バストの形を維持し、バストアップ効果にもつながることでナイトブラの人気が高まっていますが、ナイトブラの着用は乳癌リスクを高めるといった噂をご存じでしょうか?

本当ならば、聞き捨てできない由々しき問題です。

今回は、ナイトブラと乳癌の関係性や噂の出所を追求するとともに、女性にとって大きな脅威である乳癌を予防するための方法などを解説します。

ナイトブラ=乳癌リスクの真相は?

この噂の発端は、1995年にアメリカで出版された「Dressed to Kill: The Link Between Breast Cancer and Bras」という1冊の本のようです。 この本の主張では、締め付けるワイヤーブラジャーの着用はリンパの流れを阻害し、乳房組織内の体液の蓄積により毒素を濃縮させ、乳癌の発生につながるというものです。

ナイトブラの着用は乳癌リスクがあるといった噂の原因となったのは、「4,000人以上のアメリカ人女性にインタビューした結果、24時間ブラジャーを着用している女性に乳癌の罹患率が高かった」という本の内容を曲解し、「ナイトブラ=乳癌リスク」という噂につながったようです。

しかし、この本の著者は癌の専門家でも医師でもありません。 そして、専門家はこの本の内容が乳癌の既知の危険因子を考慮に入れていないことや証拠の欠如を指摘しています。 さらに、シアトルのフレッド・ハッチンソン癌センターによる2014年の包括的な研究では、ブラジャーの着用は乳癌リスクと関連していないという結果を発表しています。

1995 (first edition), 2018 (second edition), Sydney Ross Singer, Soma GrismaijerLink

乳癌になりやすい女性とは?

ナイトブラの着用が乳癌リスクにつながるというのは、根拠のない噂にすぎないことがわかりましたが、日本人の乳癌の罹患者数は増加しています(2018年の癌統計予測では86,500人が乳癌と予測)。 以下のような特徴を持つ女性は乳癌の罹患率が高いことがわかっています。

  • 初潮の開始年齢が早い(12歳以下で初潮があった人の乳癌発生率は通常の2〜3倍)
  • 閉経年齢が遅い(55歳以上で閉経した人の乳癌発生率は通常の2〜3倍)
  • 出産経験がない、高齢出産(35歳以上で出産した人や出産経験のない人の乳癌発生率は通常の1.2倍)
  • 授乳経験がない(通常の2〜3倍の乳癌発生率)
  • 肥満女性(標準体重の2割以上超えている人)
  • 避妊薬・女性ホルモン・副腎皮質ホルモンなどの常用している人
  • 乳腺疾患にかかったことがある人
  • 家族(特に母・姉妹)が乳癌である人

乳癌は女性ホルモンの「エストロゲン」が影響して増殖します。

近年の乳癌罹患者数の増加は、食生活の欧米化による女性の体格の向上から初潮が早く、閉経が遅くなり、エストロゲンの分泌が長くなったことや、女性の社会進出が進み、初産が遅くなったこと、出産経験がない女性が増えたことなどに起因するものと思われます。

さらに、閉経後は卵巣からのエストロゲンが減少し、脂肪細胞からつくられるエストロゲンが増加するため、脂肪細胞の多い人(肥満)ほど乳癌のリスクが高くなります。

一般財団法人 西日本産業衛生会, 乳がんのはなし(基礎知識)Link

乳癌予防は生活習慣の改善から!

乳癌を予防するには、生活習慣を改めるだけでも効果があるといわれています。 乳癌予防と乳癌の早期発見という観点から、以下のポイントは大変重要です。

食生活の改善

閉経後の肥満は乳癌リスクを高めるため、肥満解消のためにも食生活を改善しましょう。 脂肪の多い肉やチーズ・バターなどに多く含まれている飽和脂肪酸は体内でエストロゲン受容体と結合して乳癌細胞が増える原因となるため、食べ過ぎに注意が必要です。 反対に、魚に含まれるn-3系多価不飽和脂肪酸の摂取量が増えることで乳癌リスクが低下することが明らかにされています。

また、大豆に含まれる大豆イソフラボンはエストロゲンとよく似た働きをすることが知られていますが、大豆イソフラボンの摂取は乳癌の発生を防ぐ効果があります。 日本人を対象とした調査で、毎日味噌汁を3杯以上飲む人は、1杯しか飲まない人の乳癌発症率が4割低くなるという結果が出ています(国立がんセンター調査)。 日々の食事で魚や大豆製品は積極的に摂取するように心がけましょう。

国立がん研究センター, 大豆・イソフラボン摂取と乳がん発生率との関係についてLink

運動が乳癌リスクを低下させる

乳癌予防にもう一つ有効なのが運動や積極的に体を動かすことです。 米国立心肺血管研究所による研究で、活発なウォーキング(週1.2〜2.5時間)を続けた女性は乳癌発症リスクが18%低下し、週10時間ではさらに発症リスクが低下することがわかりました。

しかし、本格的なスポーツが必要というわけではなく、歩いて買い物に行ったり、エレベーターの使用を階段にしたり、家の掃除や庭仕事など日常での身体活動を増やすだけでも十分に効果があるそうです。 ライフスタイルを見直し、体をよく動かす習慣を身に付けて健康的な生活を心がけましょう。

乳癌は早期発見すれば恐れることはない!

前項で紹介した「乳癌になりやすい女性」に該当する人は、自分も乳癌にかかる可能性があるのでは…と不安になると思いますが、現在の乳癌治療は劇的に進歩しています。 早期発見による小さな癌では、ほとんど命を脅かされることはなくなりました。 早期発見することで、乳房を温存した手術や治療法なども医師と相談して自分で選択することも可能になります。

厚生労働省では、40歳以上の女性を対象に2年に1度の問診及びマンモグラフィー検査を行うことを指針としています。 40歳以上の女性は必ず乳癌検診を受けましょう。 また、40歳以下の人も乳癌の早期発見のため自分の乳房に関心を持ち、定期的なセルフチェックをおすすめします。

公益財団法人日本対がん協会, がん予防についてLink

乳癌と関係がなくてもナイトブラはサイズの合ったものを!

さて、ナイトブラと乳癌には全く関係性がないことがおわかりいただけたと思いますが、締め付けの強いナイトブラジャーは不快なだけでなく、血流やリンパの流れが悪くなり健康被害につながることは確かです。 しかし、どの程度の締め付けが適当なのかがよくわからないという人も多いと思います。 そこで、自分に合っていないナイトブラのポイントを以下に挙げてみました。

  • フィット感というよりも窮屈な感じが強い
  • カップにバストが収まっていない(肉がはみ出ている)
  • バストが全体的に押しつぶされている感じがする
  • 寝ていると息苦しくなる
  • ナイトブラを脱ぐとくっきりと跡が付いている

上記のうち1つでも該当する場合は、締め付けが強すぎるか、あなたのバストサイズよりもナイトブラのサイズが小さいということです。 ナイトブラを選ぶときは、サイズはもちろん大切ですが、締め付けが強過ぎるブラにも要注意です。 伸縮性の高いナイトブラを選ぶようにしましょう。

自分にぴったりと合っているナイトブラの着用感は、フィット感が心地良く、全く睡眠が妨げられず、いつの間にか着用していることすら忘れてしまう程快適なものです。

最後に

現代女性の乳癌罹患者増加の背景には、やはり欧米化した食生活の影響が大きいと考えられます。 今更ながら、日本食がいかに健康食であったのかを思い知らされます。 日本食を見直し、できれば毎日味噌汁を取るようにしたいものですね。

さらに、ストレスを溜めないことも大切な癌予防になります。 女性はストレスによってホルモンバランスを崩しやすく、エストロゲンの過剰分泌を引き起こすことがあります。 エストロゲンは皮下脂肪を溜め込む作用があるため肥満になりやすく、肥満は乳癌リスクを増大させます。

バランスの良い食事と適度な運動、そしてストレスを溜めない毎日を心がけて、癌を寄せ付けない身体づくりを目指しましょう。

この記事を書いた人

ラディアンヌスタッフ 相澤
ラディアンヌスタッフの相澤です。
私がこれまでラディアンヌをはじめ、下着業界でのお仕事で経験してきた下着やバストの知識や情報をみなさまにお届けしたいと思います。