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同じものを、買うつもりだった

夜のテーブルの隅。閉じたノートパソコンと、飲みかけのマグカップ

※本文中の声は、実際にお客様からいただいたレビューをもとにしています。ご本人が特定されないよう、お名前などの情報は除き、一部の表現は要約しています。

注文履歴の画面をさかのぼると、日付だけが静かに並んでいる。先月。去年の春。そのもっと前。指を止めたところに、3年前の注文が残っている。何を買ったかは覚えているし、いまも引き出しに入っている。色も、いちばん最初に選んだ色だ。ただ、この前つけたとき、アンダーが少しゆるい気がした。3年。そんなに経っていたとは思っていなかった。同じものを、もう1枚。そう思って商品ページをもう一度開いたところから始まっているレビューが、いくつもある。書き出しは似ているのに、そのあと選ばれたものは、ひとつも同じではなかった。

3年前の注文

長く使ってきた方のレビューは、たいてい静かな一行から始まる。

「3年ほど前に購入したものを大切に愛用していましたが、流石に傷んできたので新しくすることに。」

大切に愛用していました、と、傷んできた、が同じ文の中に並んでいる。惜しむ気持ちと、もう替えようという判断が、ひとつの文になっている。何年経ったかを記憶ではなく記録で確かめた方もいた。

「購入履歴を見たら、3年も使っていたものがあったため、(中略)3枚購入して入れ替えました。」

この方はレビューの最後に、ひとこと足している。「今後はもう少し早めに買い替えます。」3年という数字は、あとから見ると長かった、ということらしい。

数え方が枚数になっている方もいる。「6枚目のリピート」というタイトルのレビューは、こう続いていた。

「一番初めに購入した物のワイヤーが出てきたのでリピートです。」「今この商品を色違いで5枚持っています。」

1枚目が終わったから6枚目を買った、という順番ではない。色を替えながら5枚に増えていって、そのうちの最初の1枚に区切りが来た、という話だ。長く使っている方の引き出しは、同じものが1枚ずつ入れ替わる場所ではなく、少しずつ増えていく場所になっている。区切りの言い方でいちばん短かったのは、これだった。

「ブラは消耗品なので、時がきたのかな?と思い買い替えました。」

時がきたのかな。悲しい書き方でも、惜しむ書き方でもない。

同じものを買うつもりだった

同じものを買うつもりで注文して、届いたものが前と少し違っていた、ということはありませんか。長く空いてから戻ってきた方のレビューには、その戸惑いと発見が、そのまま書き残されている。

「約3年ぶりのリピート購入です!」「カラーやサイズ感、パットの仕様など結構変わっていました。」

この方は、前に使っていたものと新しいものを並べて写真を撮り、違いを一つずつ書いていた。そして最後に、自分のほうの選び直しにも触れている。

「以前はSサイズを愛用しておりましたが、今回はワンサイズ上のMサイズが丁度良さそうです。」

同じ名前のサイズを、そのまま選べなかった。別の方は、2年使ってきた1枚から選び直すときに、同じシリーズの中で違うタイプを試している。

「レースタイプE75を2年ほど使用しています。」「アンダーが緩くなってきたので購入しました。」

このレビューは★4で、理由もはっきり書かれている。今回はアンダーを上げた表記を選んだけれど、届いてみるとゆるく、結局もとの表記のものを買い足すことになった。

「サイズ選びを間違えたので星マイナスですが、満足です。」

間違えた、と書いている。けれど、この方は2年前の自分の数字を疑ったから選び直したのであって、何もしなければ間違えることもなかった。もうひとりの方は、そこをはっきり言葉にしていた。

「今まで使っていたサイズが小さくなったので、この機会に見直してみました。」「サイズが合わなくなったものがある時こそ、自分のブラジャーのサイズを見直す機会。」

別のものを選んだ人

もうひとつ、長く使ってきた方のレビューに多い形がある。次の1枚が、前の1枚と別のものになっている。

「以前買ったボタニカルレースがヨレヨレになってしまったので、今回はより補正力のあるプルメリアレース2着を購入しました!」

ヨレヨレになった、という言い方は、レビューの中で何度も出てくる。そして次に選ばれているのは、たいてい同じものではない。5年使ってきた方は、こう書いていた。

「今までこちらのお店の別のタイプ、すっぴんナイトブラを使用して5年たちます。」「こちらに少しずつ切り替えていこうと思います。」

いっぺんに入れ替えるのではなく、少しずつ。2年使ってきた方は、それまで避けていたものを初めて選んでいる。

「ノンワイヤーはホールド感が無いと思い避けていましたが」「こんなに安定感があるとは思っていませんでした!」

避けていた理由は、以前のどこかで一度決めたことだったのだと思う。長く使っているうちに、その決め方のほうが古くなることもある。3年ほど同じシリーズだけを着ていた方は、次の1枚を用途で選んでいた。

「今回は休日用にリラックスできそうなものをと思いこの商品を買ってみました」

季節で増やしていく方もいた。

「2〜3年愛用しています。夏に向けて薄い色味を買い足しました。」

買い替え、買い足し、切り替え、入れ替え。どれも同じ「次の1枚」の話なのに、書いている方の中では別の行為として区別されている。

何年で替えればいいですか、というご質問をいただくことがある。うちは、その数字を持っていない。自社のデータを調べてみても、1枚をどのくらいの期間使うのかは、ひとつの数字にならなかった。1年で替える方もいれば、数年使う方もいて、どちらも間違っていなかった。だから、目安の年数は書かないことにしている。

代わりに、お客様のほうが先に基準を持っていた。傷んできた。ヨレヨレになった。ワイヤーが出てきた。アンダーが緩くなってきた。どれも、自分の手と目で確かめられることばかりだ。年数よりも、こちらのほうが具体的だと思う。

そしてもうひとつ。間が空いたあとに選び直すと、サイズのほうが変わっていることがある。商品の仕様も、そのあいだに少しずつ変わっている。

ラディアンヌは、下着の知識が売り手の側にだけあるのをやめよう、というところから始まった会社だ。知らないことを知っているように書かないことも、そこに含まれていると思っている。「◯年で替えてください」と言い切るほうが、親切に見える日もある。でも、こちらが書けない数字を書いた分だけ、ご自分で判断するための材料が減ってしまう。

「ラディアンヌさんのブラジャーを10年以上愛用していますが、また良い商品に出会えました。」10年以上使ってきた方のレビューが、そう結ばれていた。次の1枚の話をしているのに、出会えました、という書き方になっている。長く使ってきた方の声を読み返しても、前と同じものを同じように買ったと読める声は、ひとつも見つからなかった。

ご自宅でサイズを測ってみたい方へ:サイズの測り方(公式ページ)

ラディアンヌという会社の原点は、こちらに書いています:ラディアンヌストーリー

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